タイ王室の至宝とまで言われたシャム(サイアミーズ)。
しなやかでスリムな体型とシルクのようになめらかな被毛、四肢や顔のポイントカラー、引き込まれるようなサファイアブルーの瞳。
その美しさは「至宝」と言われるだけのことはあります。
ここでは、シャム(サイアミーズ)の性格や飼い方のコツ、特徴・歴史をまとめました。
シャム(サイアミーズ) | ![]() |
原産地 | タイ |
体重 | オス:3~4㎏ メス:2.5~3.5㎏ |
毛種 | 短毛種 |
体型 | オリエンタル |
性格 | ・好奇心旺盛で活発に動き回る ・好き嫌いが激しい ・人見知りをせず目立ちたがり ・飼い主に忠実で甘えてくる ・気が向かないとプイっとなる |
飼い方のコツ | ・血統猫の中で最も運動量が多いのでしっかり遊べるスペースを ・高いところにのぼるのが好きなのでキャットタワーを用意 ・被毛の手入れはラク(たまにセーム革でふくとツヤが出る) ・寒さに弱いので冬場の温度管理に注意 |
平均寿命 | 10~13歳 |
スポンサーリンク
シャム(サイアミーズ)の性格

シャム(サイアミーズ)の性格は好奇心旺盛。活発に動き回ります。
飼い主に甘えたい時には、鈴を鳴らしたようなじゃれつく声でついて回ります。
やきもちやきで自分以外に飼い主の目が向くとすねてしまいます。
しかし、気が乗らないときにはプイっと逃げてしまうというツンデレ感がたまりません。
最も猫らしい猫と言われる所以です。
飼い主に対する愛情はとても深い猫です。
人見知りをせず、目立ちたがりなところがあるので、来客に対してもフレンドリーです。
たくさん遊んで甘えさせてあげたいですね。
シャム(サイアミーズ)の飼い方のコツ

温暖な地域の原産なので、アンダーカバーがなく寒さに弱いので冬場の温度管理に気をつけましょう。
しかし抜け毛はすくなく被毛の管理はラクです。
ときどき抜け毛を取ってあげる程度で十分です。
上品な見かけによらず、血統猫の中では最も活動的で運動量が多いので、家の中は自由に歩き回れるようにしてあげましょう。
思い切り遊べるスペースが確保できればいいですね。
運動量は多いですが、高タンパク・高カロリーの食事を与え続けると、せっかくのスリムな体型が維持できないので気をつけましょう。
個性的な性格の猫ですが、意外と飼いやすい猫です。
ただ、メスは発情期になると不気味な声を上げ続ける性質があるのでそこは辛抱ですね。
スポンサーリンク
シャム(サイアミーズ)の特徴・歴史

シャム(サイアミーズ)はペルシャと双璧をなす、世界で最も愛されている猫です。
シャムというのはタイ王国のかつての呼び名です。
日本では「シャム」という呼び方が一般的ですが、世界的にはサイアミーズ(siamese)と呼ばれます。
文字通りタイに昔からいた猫で自然発生しています。
アユタヤ王朝時代(1350年~1767年)の書物にシャム(サイアミーズ)と考えられる猫の記述があるくらい古い歴史を持っています。
その時代にタイの王宮で飼われていた門外不出の猫がシャム(サイアミーズ)の祖先だと考えられています。
その門外不出の猫が世界に広まるきっかけとなったのは、タイ王室から2匹のシャムがバンコクのイギリス総領事官のゴールド氏の退官祝いに贈られたこと。
この2匹は翌年、ロンドンで開催されたキャットショーに出演して大人気となります。
当時のヨーロッパにはシャム(サイアミーズ)のようなポイントカラーの猫はいませんでした。
ヨーロッパの人々の目をくぎ付けにします。
このときのキャットショーで数々の賞を受賞したシャム(サイアミーズ)は、ヨーロッパで一躍注目される猫となったのです。
生まれたときには全身真っ白ですが、成長するにつれて耳や四肢などの体の末端部分に濃い色のポイントが出てきます。
一般的には1歳になるころにはポイントがはっきりしてきます。

サファイアブルーの瞳も美しく引き込まれてしまいそうになります。
ボディタイプはオリエンタルなので細くスレンダーですが、筋肉は発達していて優雅に動き回ります。
しなやかに歩く姿は芸術的とも言えますね。
しかし、昔はシャム(サイアミーズ)の体型は今からは想像できませんが、ずんぐりとした丸い体型だったようです。
改良を重ねて、今のようなしなやかな細身のボディ、美しいポイントカラーのシャム(サイアミーズ)が生み出されます。
気品あふれるその姿は「月のダイヤモンド」と呼ばれるほど。
シャム(サイアミーズ)から生み出された猫種も多く
- カラーポイントショートヘアー
- バリニーズ
- ジャパニーズ
- オリエンタル
これらはシャム(サイアミーズ)の仲間たちです。
日本でもシャム(サイアミーズ)は大人気
日本でもシャム(サイアミーズ)は大人気ですね。
シャム(サイアミーズ)がはじめて日本にやってきたのは明治時代の初期の頃です。
ある日本人の愛猫家がアメリカ軍基地の兵士から譲り受けたことがきっかけです。
そしてシャム(サイアミーズ)は日本の富裕層の間であっという間に人気になります。
1956年に日本ではじめてのキャットショーが日本橋三越で開催されたのですが、そのとき出演した猫の9割がシャム(サイアミーズ)だったそうです。
日本初のこのキャットショーには皇室関係の人も集まったとか。
富裕層の間に広がったシャム(サイアミーズ)ですが、1960年代には庶民の間でも人気が高まります。
当時は猫を室内飼いすることは一般的ではありませんでしたので、放し飼いにされたシャム(サイアミーズ)は日本の猫との間でどんどん仔猫を作り、多くの混血種が生まれたのです。