ネコ伝染性腹膜炎の主な症状は、お腹が異常に膨らむというものです。

このような症状が起こるのは腹膜が炎症を起こし、そこから腹水がにじみ出てお腹の中にたまることが原因です。

またお腹だけでなく、胸膜炎や目に異常が出る場合もあります。

ネコ伝染性腹膜炎も感染してから症状が出るまでの期間は猫によって様々です。

ネコ伝染性腹膜炎の症状

ネコ伝染性腹膜炎ウイルスに感染した猫の症状には2つのタイプがあります。

ドライタイプ

腎臓や肝臓、脳、神経、目などにさまざまな以上があらわれます。

しかしこれらの症状ははっきりとわからないことが多いのです。

目の異常はブドウ膜炎や虹彩炎を起こして、目の中がにごったり、出血したりします。

また神経に症状があらわれると、うまく歩けなくなるなど運動面で異常が出ることがあります。

しかしほとんどの場合は、たまに発熱したり、食欲がなくなり体重が減るなどの症状が出るだけなので、病気には気づきにくいのです。

ウェットタイプ

ドライタイプは症状が分かりにくいのですが、ウェットタイプははっきりと症状が分かります。

ネコ伝染性腹膜炎の約3/4はこちらのウェットタイプです。

お腹の内部に腹水がたまり腹部が異常に膨らむのが典型的な症状です。

また胸膜炎を起こして呼吸が荒くなったり、呼吸困難を生じることもあります。

ドライタイプと同じように、食欲がなくなって体重が落ちるという症状も発生します。

これらの症状は突然あらわれることもあるのですが、多くの場合は、最初に軽い症状が出て、数週間から数か月後に少しずつ進行します。

ネコ白血病ウイルスなどと同時に感染すると、症状が悪化することが多いです。

症状が重くなると、手の施しようがなく死に至ることがあります。

ネコ伝染性腹膜炎の原因

この病気はネコ伝染性腹膜炎ウイルスに感染することで発症します。

このウイルスの感染力は弱く、普通の接触では感染しません。

感染した猫とケンカして傷を負った場合など、そこから感染することが多いようです。

またこのウイルスは感染した猫の唾液や尿に含まれているので、感染した猫と同じ家で飼っている猫が、同じ食器で食事をすることでも感染する可能性があります。

母子感染も感染ルートのひとつです。

ネコ伝染性腹膜炎の治療

腹水などはっきりとした症状が出ている場合はわかりやすいのですが、それ以外は血液検査をして、猫がネコ伝染性腹膜炎ウイルスに対する抗体を作っているかどうかを検査します。

ただし、1度の検査でははっきりしない場合があるので、数回の検査を行って確認する必要があります。

ネコ伝染性腹膜炎の治療

抗生物質、抗炎症薬、インターフェロン、副腎皮質ステロイド薬などを投与する内科療法が中心となります。

腹水や胸水が溜まっているときは、注射針で水を吸引することが必要な場合もあります。

しかし、この病気に対する根本的な治療法はなく、ネコ伝染性腹膜炎を発症すると、ほとんどの場合、数週間から数か月で死亡します。

ネコ伝染性腹膜炎の予防

このウイルスのワクチンは日本ではまだ使われていません。

しかしこのウイルスの感染力は弱いので、ウイルスを持っている猫との接触を避けることで感染の可能性は低くなります。

オスは去勢手術をメスは不妊手術をすることで、さらに感染の可能性を下げることができるでしょう。